トライアルの開始

2020年6月1日

VDI環境でのUiPath製品の展開方法[v2020.4対応版]

1 6月 2020

VDI環境でのUiPath製品の展開方法[v2020.4対応版]

はじめに

本記事ではUiPath製品をVDI環境にて使用する際の展開方法および留意事項について記載します。
この内容はバージョン2020.4 に基づくものであり、将来のバージョンアップにより製品仕様が変更される可能性がありますので、予めご了承ください。

 

VDI製品の前提

UiPath製品は特定のVDI製品に依存することがないため、本記事では可能な限りニュートラルに記述しております。

仮想デスクトップは Windows 7 または 10 などのクライアントOS (同時に1ユーザーのデスクトップセッションのみ許可される) を前提とします。同時にマルチユーザーセッションが許可されるサーバーOSは「高密度ロボット」として利用可能ですが、本文書では対象外とします。
検証済みの製品についてはUiPath Studio/Robotのソフトウェア要件をご参照ください。

https://studio.uipath.com/lang-ja/docs/software-requirements
https://robot.uipath.com/lang-ja/docs/software-requirements

 

環境別考慮点

VDI環境およびUiPath環境の構成により、製品の展開方法および留意点が異なります。
ポイントとなる構成は下記の3点です。

  1.  
  2.  
  3.  
  4. 1.Orchestrator: 使用有無
    •  ・Orchestrator有りの環境ではOrchestratorでライセンスが管理され、Orchestrator上であらかじめ定義されたロボットに動的にライセンスが付与されます。v2018.4以降ではStudioライセンスもOrchestratorで管理が可能となります。
    •  ・Orchestrator無しの環境はローカルアクティベーションを行い、license.config で定義されたディレクトリ上にアクティベーション情報を保持します。
  5.  
  6. 2.割り当て: ユーザーとマシンの割り当てが固定(静的)かランダム(動的・流動的・プール型)か?

  7. image-1

    •  ・Orchestrator無しの環境は割り当ての種類による影響はありません。
    •  
    •  
    •  ・Orchestrator有りの環境では、Orchestrator上のロボットは従来ユーザーとマシンの組み合わせで定義されています。このためユーザーとマシンの割り当てがランダムの場合には、それぞれを掛け算した数のロボットを登録する必要がありました。
      •  
      •  
      •   ・この問題は、フローティングロボットを使用することにより、v2018.3以降はAttended ロボット、v2018.4以降はStudio、v2020.4以降はUnattended ロボットを任意のマシンで使用可能となりました。
    •  
  8. 3.パーシステンス: OS再起動やマスターイメージ更新した場合でもファイル変更が保持されるか?

 

 ・パーシステンス有りの環境では個々の仮想デスクトップをマスターイメージからフルクローンして作成するため、個々にファイル変更を永続的に保持することができます。

 ・パーシステンス無しの環境ではマスターイメージを一対多で仮想デスクトップに割り当て、個々のデスクトップでは差分情報のみを保持します。
 この差分情報はOS再起動やマスターイメージ更新などの操作によりリセットされるため、個々のデスクトップでのファイル変更は破棄されます。

 

  1. Persistence
  2.  

    •  
    •  ・Orchestrator有り・パーシステンス無しの環境では、Orchestrator接続を行うための共通のマシンキーを予めマスターイメージ上で設定し、仮想デスクトップではフローティングロボットとしてAttendedロボットまたはStudioを使用することができます。Unattendedロボットはv2020.4以降でフローティングロボットに対応しております。
    •  
    •  ・Orchestrator無しの環境では、デフォルトでローカルディスク上にアクティベーション情報が保持されますが、パーシステンスが無い場合には、再アクティベーションが求められます。
      •  
      • この問題を回避するには、ファイル共有など永続的なディスク上にアクティベーション情報を保持するように設定変更する必要があります。
  1.  

 

それぞれの環境における留意事項一覧

 

パターン
Orchestrator
割り当て
パーシステンス
ロボット種類
  1. 留意事項
詳細
1 固定 Unattended 問題なく使用可  
2 固定 Attended 問題なく使用可  
3 固定 Studio 問題なく使用可  
4 固定 Unattended v2020.4以降のOrchestrator/Robotでフローティングロボット(Unattended)を使用する必要あり (移動プロファイルでは既知問題あり) 5
5 固定 Attended v2018.3以降のOrchestratorでフローティングロボット(Attended)を使用する必要あり (移動プロファイルでは既知問題あり) 2
6 固定 Studio v2018.4以降のOrchestratorでフローティングロボット(Development)の使用を推奨 3
7 ランダム Unattended v2019.10以前ではマシンとユーザーのすべての組み合わせを予めロボットとして登録する必要あり。v2020.4以降のOrchestrator/Robotでフローティングロボット(Unattended)を推奨。 1,5
8 ランダム Attended v2018.3以降のOrchestratorでフローティングロボット(Attended)を使用する必要あり (移動プロファイルでは既知問題あり) 2
9 ランダム Studio v2018.4以降のOrchestratorでフローティングロボット(Development)の使用を推奨 3
10 ランダム Unattended v2020.4以降のOrchestrator/Robotでフローティングロボット(Unattended)を使用する必要あり (移動プロファイルでは既知問題あり) 5
11 ランダム Attended v2018.3以降のOrchestratorでフローティングロボット(Attended)を使用する必要あり (移動プロファイルでは既知問題あり) 2
12 ランダム Studio v2018.4以降のOrchestratorでフローティングロボット(Development)の使用を推奨 3
13 固定 Unattended 問題なく使用可  
14 固定 Attended 問題なく使用可  
15 固定 Studio 問題なく使用可  
16 固定 Unattended サポート対象外  
17 固定 Attended ホストごとにアクティベーション情報をファイルサーバーなどに保存するようlicense.configを変更する必要あり。ホスト名が動的に変更される場合は、割り当てられたホストごとに初回アクティベーションが必要となる。 4
18 固定 Studio ホストごとにアクティベーション情報をファイルサーバーなどに保存するようlicense.configを変更する必要あり。ホスト名が動的に変更される場合は、割り当てられたホストごとに初回アクティベーションが必要となる。 4
19 ランダム Unattended 問題なく使用可  
20 ランダム Attended 問題なく使用可  
21 ランダム Studio 問題なく使用可  
22 ランダム Unattended サポート対象外  
23 ランダム Attended ホストごとにアクティベーション情報をファイルサーバーなどに保存するようlicense.configを変更する必要あり。ホスト名が動的に変更される場合は、割り当てられたホストごとに初回アクティベーションが必要となる。 4
24 ランダム Studio ホストごとにアクティベーション情報をファイルサーバーなどに保存するようlicense.configを変更する必要あり。ホスト名が動的に変更される場合は、割り当てられたホストごとに初回アクティベーションが必要となる。 4

 

留意事項の詳細

  1. 1.Orchestrator有り・割り当てランダムの環境でUnattendedロボット使用の場合(パターン7)
      •  ・v2019.10以前ではUnattendedロボットはフローティングロボットに未対応のため、マシンとユーザーのすべての組み合わせをあらかじめ標準ロボットとして登録する必要があります。
    •  ・すべての組み合わせが膨大になり登録することが現実的に難しい場合には、Unattendedロボットはマシンとユーザーの割り当てを固定に設定するようVDIを再構成することを推奨します。
    •  
    •  ・v2020.4以降ではUnattendedロボットがフローティングロボットに対応しております。詳細については留意事項5をご参照ください。
    1. 2.Orchestrator有り・割り当てランダムの環境でAttendedロボット使用の場合(パターン8, 11)
    2.  
    3.  ・v2018.3で導入されたフローティングロボット(Attended)を使用することにより、ユーザーのみをロボットとして登録し、共通のマシンキーを使用してOrchestrator接続された任意のマシンでAttendedロボットを実行することができます。
    4.  
    5.  ・移動プロファイル環境でフローティングロボットを使用する際の注意点については次のナレッジベースをご参照ください。
      https://www.uipath.com/ja/resources/knowledge-base/about-roaming-user-profile-error
  1. 3.Orchestrator有り・割り当てランダムの環境でStudio使用の場合
  2.  (パターン9, 12)
    •  ・v2018.4で導入されたフローティングロボット(Development)を使用することにより、ユーザーのみをロボットとして登録し、共通のマシンキーを使用してOrchestrator接続された任意のマシンでStudioを実行することができます。
    •  
    •  ・フローティングロボット(Development)を使用するには次のナレッジベースをご参照ください。
    •  ・v2018.3以前のStudioを使用する必要がある場合には、次の留意事項4の方法を使用します。

  3. 4.Orchestrator無し・パーシステンス無しの環境でAttendedロボットまたはStudio使用の場合 (パターン17, 18, 23, 24) 
  4.  
  5.   ・Orchestrator無しの環境では、デフォルトでローカルディスク上にアクティベーション情報が保持されますが、パーシステンスが無い場合には再アクティベーションが求められます。
  6.  
  7.  ・この問題を回避するには、次の手順により永続的なディスク上にアクティベーション情報を保持するように設定変更します。対応手順は UiPath Studio / Robot のバージョンとライセンスの種類により異なります。 
    •   ・UiPath Studio/Robot v2018.4.7以降、v2019.4.5以降、v2019.10.1以降 (新ライセンスサーバー使用)
      •    ・Named Userの場合、%AppData%\UiPath\LicenseInternal にアクティベーション情報 (license.dat) が保存されます。
           
      •    このディレクトリおよびファイルは移動プロファイル環境下であれば自動的に同期されるため、初回起動時のみアクティベーションが求められますが、2回目以降は別マシンの仮想デスクトップにログオンした場合でも再アクティベーションする必要はありません。
           
      •    移動プロファイルを使用していない環境は、初回アクティベーション後、ファイルサーバーに仮想デスクトップのログインユーザーごとに license.dat を保存し、ログオンスクリプトなどでファイルサーバーから対応するユーザーの license.dat を %AppData%\UiPath\LicenseInternal にコピーする実装が必要となります。
      •  
      •    ・Node Lockedの場合、  
      •    %ProgramData%\UiPath\LicenseInternal にアクティベーション情報 (license.dat) が保存されます。
           
      •    パーシステンス無しの環境では license.dat が保持されないため、初回アクティベーション後、ファイルサーバーに仮想デスクトップのマシンごとに license.dat を保存し、スタートアップスクリプトなどでファイルサーバーから対応するマシンの license.dat を %ProgramData%\UiPath\LicenseInternal にコピーする実装が必要となります。
    •  
    •   ・UiPath Studio/Robot v2018.3以前、v2018.4.1~v2018.4.6、v2019.4.1~v2019.4.4 (旧ライセンスサーバー使用)
    •    ・管理者権限を使用して、Studioインストールディレクトリ配下のlicense.configファイルをエディターで開きます。
      •    ・<WorkDir>と<LicDir>をファイルサーバーなど永続的なディレクトリ上にマシン毎にアクティベーション情報を保持するように設定変更し、保存します。

      •  

        license.config

        <WorkDir>\\fileserver\UiPath\License\%ComputerName%/</WorkDir> <LicDir>\\fileserver\UiPath\License\%ComputerName%/</LicDir>
      •    ・更にファイルサーバー側で共有アカウント設定を変更し、Studio使用時にはStudioの実行ユーザー、Attendedロボット使用時には端末のコンピューターアカウントに対して変更権限を付与します。 
    1.  
    2.   ・いずれの UiPath Studio / Robot のバージョンにおいても、ログオンごとに毎回マシン名が変更される場合は、割り当てられたマシンごとに初回アクティベーションが求められます。マシン数が多いなど、この方法で実運用が難しい場合にはフローティングロボット(留意事項詳細の2および3参照)により対応が可能となりますので、Orchestrator導入をご検討ください。

 

5.Orchestrator有り・パーシステンス無しの環境でUnattendedロボット使用の場合 (パターン4,10)

  ・v2020.4で導入されたフローティングロボット(Unattended)を使用することにより、ユーザーのみをロボットとして登録し、共通のマシンキーを使用してOrchestrator接続された任意のマシンでUnattendedロボットを実行することができます。
  この機能を使用するには前提として下記の環境が必要となります。

   ・OrchestratorおよびRobotがv2020.4以降

   ・Orchestratorにてモダンフォルダーを有効化

   ・Unattendedロボット実行ユーザーがADドメインに所属

  ・移動プロファイル環境でフローティングロボットを使用する際の注意点については次のナレッジベースをご参照ください。

https://www.uipath.com/ja/resources/knowledge-base/about-roaming-user-profile-error

 

  ・フローティングロボット(Unattended)の設定およびジョブ実行までの大まかな流れは下記の手順となります。

Floating-UR 

 (1) Orchestratorにてマシンテンプレートを作成します。本番環境では[ライセンス - Unattended ランタイム」、非本番環境では「ライセンス - Non-Production ランタイム」を 1とします。

 

 (2) Unattendedロボットマシンの元となるマスターイメージにて、UiPath Robot v2020.4以降をインストールし、Orchestratorとの接続に(1)で生成したマシンキーを使用します。必要に応じてSysprepを実行して一般化します。

 

 (3) マスターイメージをクローンして仮想デスクトップを必要台数プロビジョニングします。この操作はハイパーバイザー上での手動クローン、またはVDI製品のデスクトッププロビジョニング機能を使用します。

 

 (4) Unattendedロボット実行ユーザーとして、OrchestratorにてローカルユーザーまたはADユーザーを追加します。ユーザーの [Unattendedロボット] プロパティにて、ロボット自動生成を有効化し、ドメインユーザーのパスワードを登録します。ローカルユーザーの場合は、対応するドメインユーザー名を手動で割り当てます。追加されたユーザーに対してRobotロールを割り当てます。

 

 (5) モダンフォルダーを作成し、(4)で作成したユーザーを割り当てます。さらに(1)で作成したマシンテンプレートをモダンフォルダーに割り当てます。

 

 (6) Unattendedロボットに実行させるプロセスをモダンフォルダーに追加します。

 

 (7) プロセス・実行回数・実行ユーザー(指定またはすべて)を選択し、ジョブを実行します。トリガーによる実行も可能です。
ジョブは「利用可」のマシンに動的に割り当てられます。すべてのマシンが「実行中」の場合には「保留中」となり、前のジョブが完了次第、実行が開始されます。

 

 

 


by Japan KB team

TOPICS: Region: Japan

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