日本を代表する企業がUiPathを選んだ理由とは? #UiPathForward III Japan

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国際競争の激化、人手不足、働き方改革など、日本企業をとりまく変革にデジタルトランスフォーメーションが欠かせなくなる一方で、他の多くのテクノロジーと同様に、数あるRPAツールの中から自社に最適なツールを選定するのには、多くの観点からの検証が必要です。

10月30日(水)、ザ・プリンス パークタワー東京にて、RPA業界最大級のイベントである「UiPath Forward III Japan」が開催されました。パネルディスカッションでは、UiPathを導入・活用いただいている3社をお招きし、「なぜ我々はUiPathならできると考えたのか?」をテーマにユーザー目線でUiPathについて語っていただきました。

基調講演の様子はこちら:新たなRPAプラットフォームで日本の働き方をRebootする #UiPathForward III Japan

モデレーターを務められたのは株式会社Augmentation Bridgeの代表取締役 小柳肇氏。さらにUiPathユーザー会会長も務めるトヨタ自動車株式会社 情報システム領域 領域長の岡村達也氏、SMBCバリュークリエーション株式会社 代表取締役社長 山本慶氏にも登壇いただきました。

RPAの導入・開発・運用で重要なポイント 先駆企業3社のリアルとは?
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はじめに小柳氏より今回のパネルディスカッションについての意気込みをいただきました。「私が初めてRPAに触れたのは株式会社電通在籍時代の2016年10月。2019年6月に株式会社Augmentation Bridgeを設立し、RPAを活用した業務改善のコンサルティングを展開しています。今日、岡村さんと山本さんには、RPAを使えば生産性が上がるというありきたりな話ではなく、RPAの本当のところを、本音で語っていただきたいと思います。」

まずはトヨタ自動車とSMBCグループの導入状況に関するお話からスタート。「トヨタでは、2017年8月よりRPAプロジェクトを始動し、ツールの検討から準備期間を経て、18年4月には開発に着手。製品選定やルール、開発標準などの制定から行いました。当社ではRPAのニーズも多様なため、しっかり準備期間を設けました。現在はEUC(エンドユーザー開発)の段階に進み、180の業務が実行、社内の開発資格者は300名になりました。2020年にむけて定着化を目指しているところです。」(岡村氏)

「SMBCグループでは、2017年4月から本格導入を開始しました。2年で1,000人分、現在1,450人分の業務を代替し、従業員の業務負担を軽減しています。現在は従来の銀行という垣根を越えてお客様の課題に取り組む必要性を感じ、SMBCバリュークリエーション株式会社を創設。お客様へのノウハウ提供というフェーズに移行しています。」(山本氏)

RPA導入に向けて経営陣と意識を合わせるにはどうするか?
危機意識へのはたらきかけが導入のきっかけに
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最初の質問は、「経営陣がRPA導入に前向きではない場合はどうすればよいか」というもの。「よく耳にするのは、ROI(投資対効果)が見えづらい、全社的なプロジェクトを牽引できる希少な人財にはもっと重要なプロジェクトを任せたい、ITに経費を使う前に既存人財を稼働させたい、という意見です。これらを説得するにはどうすればよいでしょうか?」

小柳氏の問いかけに対し、岡村氏が回答されました。「今の意見、IT担当者なら誰もが言われたことがあるのではないでしょうか(笑)。当社がRPAを導入できたのは、社内変革が必要とされたタイミングと合致したからです。新しいことを始めるために今の仕事を減らすか、生産性を上げるかの二択でした。当時、日本でもRPA導入による効果があった会社が出始めていたので、モックのプロトタイプを作ったところ興味を持ってもらえたんです。『仕事のやり方を変えなきゃ負ける』という共通認識を経営陣が持っていたことが大きいですね。」

岡村氏はさらに続けます。「でも、いたずらにデジタルトランスフォーメーションというだけでは説得できません。業務についてよく知っている今いる50代以上のベテラン社員が退職した後はどうするのか。デジタルトランスフォーメーションの実現には時間もコストもかかるため、今すぐ始めるにはRPAが必要だということ、仕事のことを良く知っているベテラン社員や日々の業務を取り回している業務職こそがRPA推進に貢献できるということをプレゼンし、納得してもらいました。」

通常のITシステムと違い、運用にリソースが必要なRPA。スムーズな運用をするには?
情シスとビジネス部門の団結こそRPA運用の要
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続く質問は、「RPAの開発の負担は確かにシステム開発と比べれば軽いが、運用し続けるのがかなりの負担になる、という消極的な意見にはどう対応するか?」というもの。「RPAは安定稼働までが一仕事で、さらに継続したチューニングやバージョンアップも必要。通常のシステムよりも運用保守にリソースがかかってしまうというのが、システム部門にとってネックとなるようです。」と小柳氏は解説します。

これに対して回答いただいたのは山本氏です。「SMBCグループでは、安く早く効果の出るRPA開発は、現場のサポートをしたいというシステム部門の目的にもマッチするソリューションではないかということを伝えて、最初からシステム部門と一緒に開発を進めました。その場合、誰もが納得できるセキュリティ水準、ガバナンスコントロールとユーザビリティの両立が重要で、できる限り早期にガイドラインを作り、実態に合わせて改善することと、ベストプラクティスの共有に努めて、現場に納得してもらうことを重視しました。ただ、これらの仕組みを自前ですべて作るのは大変なので、開発標準、エラーハンドリングなどのパッケージを既に保有する人から借りてくるのがいいと思います。」

小柳氏も、「一から自前主義である必要はありませんからね。すでにあるシステムを使えば、8.5合目まで行くのは簡単。そこから自社に合った形にカスタマイズしていけばいいですから。」と付け加えました。

なぜ、数あるRPAツールの中でもUiPathを使い続けているのか?
UiPathの強みは、日本のユーザーや製品開発とのつながり
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ディスカッションも盛り上がったところで、小柳氏からは「数あるRPAツールの中で、UiPathを使い続けているのはどうしてですか?」という踏み込んだ質問も。

岡村氏はUiPathの日本マーケット重視の姿勢についてコメントされました。「製造業にもRPAは不可欠です。ただ、金融やサービスのようにロボットを1つ作れば多くの店舗で使えるわけではありません。製造業のロボットは一点物が多いんです。UiPathの製品に対する要望はまだたくさんありますが、トヨタをはじめ、導入を先行している会社の事例を共有して、UiPathをもっといい製品にしていきたいですね。UiPathが日本マーケットを重視し、日本のユーザーに寄り添ってくれる限りUiPathを使い続けたいと思っています。」

続く山本氏は、UiPathの機能面にも言及。「UiPathの機能面での優位性は、一人一人が作ったロボットを同じプラットフォーム上で皆がシームレスに使えること。さらに、最新版はクラウドでも提供されるので、利活用がさらに簡単になります。簡単だからこそユーザーが使い続けることができ、愛着がわいて、定着していくのだと思います。もう一つ、UiPathだけのものと言えるのは、この場に出席しているユーザーの皆さん。これだけ多くの優秀な方が製品の課題を共有し、改善を図り、最終的にみんなで生産性の改善を実現・継続していこうと考えているコミュニティ、財産を持っているのはUiPathだけだと思います。」

変革の時代にUiPathのRPAで日本企業の競争力を高める
ワンチームでデジタルトランスフォーメーションを推進

最後に、山本氏と岡村氏より、RPAにかける思いを語っていただきました。 「働く時間が制限されるようになった現代、成長したい社員のために我々ができるのは、定型的な業務から解放し、社員がいきいきと働ける環境を整備してあげること。気合いと根性で働く時代ではなく、テクノロジーをいかに活用して早く大きな成果をあげるかに知恵を使うかが問われる時代に変わってくると思います。その結果、テクノロジーを活用した新しい働き方により、競争優位性を確保することになると思います。」(山本氏)

「社会の変革に伴って、日本の多くの企業が新しい取り組みを始めていますが、会社のリソースは限られています。働き方を変えなければこの動きにはついていけない。その一つの答えがRPAだと感じています。RPAをもっと浸透させていくために、ユーザーもワンチームとなって取り組んでいかないといけないですね。」(岡村氏)

今回のパネルディスカッションでも語られたように、UiPathは日本市場を重視し、日本の働き方を「Reboot」するために、日本のお客様のご要望に基づいたRPAプラットフォームを開発・提供しています。UiPathが大切にしているのは、日本のユーザーとの関わり。そこから得られるフィードバックを製品開発に役立て、お客様のデジタルジャーニーに寄り添える企業として、日本の自動化を推し進めていきます。

UiPathは、2019年第4四半期のロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)に関する「The Forrester Wave™」レポートにおいてリーダーとして評価されました。レポートは下記からご覧ください。

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