2025年8月6日
エージェンティックオートメーションのグローバルリーダーである米UiPath(ユーアイパス、NYSE:PATH)は、同社の委託により作成されたIDC社の最新InfoBrief「エージェンティックオートメーション:シームレスなオーケストレーションの実現によるモダンな企業への進化」を発表しました。本報告書によると、国内大手企業の約40%がすでにAIエージェントを導入しており、52%が今後12か月以内に使用予定であることが明らかになりました。さらに本報告書では、AIエージェントの導入が加速していることを示しており、企業がAIの実験段階から大規模な実装へと移行する動きが広がる中、2025年を日本におけるAI統合の転換点となる年として位置づけています。
日本におけるAI成長の促進要因
AIの大規模な実装への移行は、顧客エクスペリエンスの向上、ビジネスオペレーションの効率向上、組織的リスク管理の改善といった企業のニーズによって加速しています。日本企業もエージェンティックAIがもたらす具体的なメリットを実感しており、67%が「生産性の向上を支援している」と回答し、64%が「より複雑なタスクの処理に役立っている」と述べています。
世界第3位の経済大国である日本は、AIの開発と導入において重要な役割を担っています。特に、製造業、小売・卸売業、通信・メディア・エンターテインメント業界が、日本においてエージェンティックAIの導入が進んでいる主要業種として挙げられます。また、日本企業は、2025年に最も有望なエージェンティックAIのユースケースとして、「生産性の向上(67%)」「顧客サポートの自動化(66%)」「サプライチェーンの最適化(47%)」を挙げています。
AI導入の複雑さへの対応
日本ではAIの取り組みに対して多様なアプローチが採用されているものの、広範な導入に向けてはいくつかの課題が残されています。特に、AIガバナンスおよびリスク管理(22%)、データガバナンスの要件(20%)、そしてITインフラの複雑性(20%)が、日本におけるAI技術の成長を妨げる主要な課題として挙げられています。
特にエージェンティックAIに関して、日本企業は、自律的な行動によるセキュリティ上の脆弱性(56%)、データプライバシーの侵害(54%)、および悪意のある行為者による悪用の可能性(44%)が、ビジネスリスクにつながることを懸念しています。導入の面では、データセキュリティの懸念(67%)、スキルを持つ社内のIT人材不足(51%)、既存システムとの統合(50%)が、主要な課題として挙げられています。
エージェンティックオートメーションが企業のAI導入を後押し
このように課題はあるものの、日本におけるエージェンティックAIの導入は加速し続けています。実際、約3分の2の企業(66%¹)が、まだ大規模な投資には至っていないものの、エージェンティックAIのユースケースの開発に積極的に取り組んでいます。
この変革の最前線にあるのが、AIを活用したビジネスを実現するための重要な要素であるエージェンティックオートメーションです。エージェンティックオートメーションは、企業がエージェンティックAIとRPAの力を企業のワークフローに統合し、自律型AIエージェントを活用して複雑なタスクの実行を可能にすることで、効率性、拡張性、イノベーションを新たなレべルへと引き上げます。その効果を最大化するために、企業は「エージェンティックオーケストレーション」を活用し、孤立したAIタスクをつなぎながら、ワークフローを動的に管理し、組織全体にわたってエージェンティックオートメーションを拡張しています。
UiPath株式会社 プロダクトマーケティング部 部長の夏目 健は、次のように述べています。
「エージェンティックオートメーションは、日本国内でビジネスオペレーションの在り方を急速に再定義しています。日本の企業は、ワークフローの合理化や複雑なビジネスプロセスの自律的な実行に向けて、AIエージェントの可能性を最大限に活用していますが、データガバナンスを含む信頼性とセキュリティは依然として広範な導入の障壁となっています。UiPathのエージェンティック・オートメーション・プラットフォームは、こうした課題に直接取り組み、セキュリティとガバナンスを強化し、エージェンティックオートメーションによって得られる成果の精度と信頼性を高めることで、企業におけるAI導入の障壁を打破します」
IDC Japan株式会社Software/Service Solutions, Data & Analyticsシニアリサーチディレクターの眞鍋 敬 氏は、次のように述べています。
「予測困難な現代において、AIを活用したビジネスへの転換はもはや選択肢ではなく、多くの企業にとって戦略上欠かせない取り組みとなりつつあります。日本国内で、企業がAIエージェントおよびエージェンティックオートメーションを大規模に導入し始めており、多くのリーダーが、生産性・イノベーション・成長の面でこれまでにないレベルの成果をもたらす可能性に着目しています。こうした取り組みは、将来の混乱に備えた組織のレジリエンスを構築する上で不可欠な要素となるでしょう」
今後の展望
日本企業がエージェンティックAIソリューションを導入する中で、ビジネスリーダーは、透明性のある人間とエージェントのエコシステムの構築を優先し、堅牢なガバナンスフレームワーク、透明性の高い意思決定機能、そしてデータセキュリティとプライバシー標準への厳格な準拠を備えた自動化ソリューションの導入を進める必要があります。同時に、テクノロジーリーダーは、企業のニーズに合わせて拡張できるだけでなく、既存のシステムやアプリケーションとシームレスに統合できるプラットフォームを優先しながら、適切なエージェンティックツールの評価と特定を行うことが求められます。
また、AIエージェントの導入を効果的かつ責任ある方法で進めるために、政府は倫理的なAIの使用に関する明確な政策、基準、規制ガイドラインを確立し、ガバナンスフレームワークを強化する必要があります。さらに、データセキュリティ、倫理的な懸念、コンプライアンスの課題に対応するためには、透明性の高いリスク管理、堅牢なセキュリティ対策、ターゲットを絞ったスキルアッププログラムが必要です。人材不足に対処するためのスキルアッププログラムへの投資や、官民連携によるインフラコスト削減も重要になります。
IDC社のInfoBrief「エージェンティックオートメーション:シームレスなオーケストレーションの実現によるモダンな企業への進化」は、こちらよりダウンロードいただけます。
――――――――――――
¹グラフ「エージェンティックAIの評価段階」のうち、「初期テストと重点的なPOCを実施しているが、具体的な支出計画はない」45%と「POC(Proof of Concept)のリストを作成しているが、まだ投資は行っていない」21%を合計した数字。
UiPath(NYSE: PATH)は、エージェンティックオートメーションのグローバルリーダーとして、企業がAIエージェントの可能性を最大限に活かし、複雑なビジネスプロセスを自律的に実行・最適化できるよう支援しています。UiPath Platform™は、コントロールされたエージェントと開発の柔軟性、そしてシームレスな統合を独自に組み合わせることで、組織がエージェンティックオートメーションを安全かつ自信を持って推進できるよう支援します。セキュリティ、ガバナンス、相互運用性を重視するUiPathは、自動化によりAIの可能性が最大限になり、業界に革命を起こす未来へと進んでいく企業をサポートしています。詳細については、www.uipath.com/ja をご覧ください。
株式会社アクティオ(UiPath株式会社広報代行)E-mail : uipath@actioinc.jp
UiPathはUiPath社の米国およびその他の国における商標です。また、すべての製品名および会社名は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。これらの名称、商標およびブランドの使用は、承認を意味するものではありません。