ルーマニア赤十字社、UiPathにより ウクライナ難民支援活動のレポーティングを自動化

2023年2月22日

~ウクライナにおける人道的・人権的大災害への支援にUiPathを活用~

本資料は、米国で発表されたプレスリリースの抄訳版です。

米国リリース原文:https://www.uipath.com/newsroom/romanian-red-cross-automates-support-with-uipath

米国ニューヨーク発2023年 1月31日- エンタープライズ自動化ソフトウェアのリーディングカンパニー、米UiPath(ユーアイパス)社は本日、ルーマニア赤十字社(RRC)が同国内のウクライナ難民のために集めた寄付金に関するレポーティングのデジタル化と自動化を支援したことを発表しました。国際赤十字・赤新月運動のメンバーであるRRCは、ルーマニア国内で緊急支援、災害救援、教育を提供するボランティア主導の人道支援組織です。

欧州では、今回のウクライナ戦争によって、第二次世界大戦以来最大の難民危機が引き起こされています。RRCのレポーティングニーズの高まりによって、毎年集中的に実施するレポーティングサイクルを維持できるように構築されているデジタルインフラとスタッフへの負担が、急激に大きくなりました。その結果、RRCのブカレスト本部は同国のウクライナ難民を支援するために寄付を集めている47の地域センターからの信頼できるデータの迅速な入手に苦労することになりました。例えば、ルーマニア内務省の緊急対応を調整する機関であるルーマニア緊急事態局(DSU)と収集した寄付金の概要を定期的に共有するなどのRRCの対外的な報告能力に支障をきたしていました。

この人道的な危機が深まる中、RRCはUiPath Business Automation Platformを有効に活用して支援対象である人々と支援活動に欠かせないボランティア両方の間に、より緊密なつながりを確立しました。このプロジェクトは、深刻な人道危機へのミッションクリティカルな対応として始まりましたが、RRCは、その俊敏性と効率性を高め、寄付された資金が人道危機への対応へどのように使われているのかなどの重要なデータへリアルタイムにアクセスできるようになり、リーダーシップが強化されました。

ルーマニア赤十字社ディレクターのLoan-Silviu Lefter氏は、次のように述べています。

「人道的な危機が深刻化する中、私たちルーマニア赤十字社は国内のウクライナ難民支援の第一線に立って対応にあたりましたが、ウクライナ難民への寄付や支援について、ルーマニア当局に知見を報告する必要がありました。当初は、膨大な量のレポートを手作業で作成しなければならず、データの正確性や可用性に影響が出ていましたが、UiPath Business Automation Platformを導入したおかげで、数百万の難民の生命に関わる支援を提供するという最も重要なことに集中できるようになりました」

紙と鉛筆からソフトウェアロボットの利用へ

RRCでは、手作業によるレポーティングから自動化・合理化したプロセスへの移行に際し、市民開発者のチームが、自動化に向けたレポーティングプロセスのマッピング、合理化、準備をサポートしました。

最初に展開したソフトウェアロボットは、RRCのグローバルなレポーティングニーズに対応しながら、47の地域センターそれぞれに一定の間隔でレポーティングテンプレートを生成するという作業を行いました。その次のソフトウェアロボットには、各地域センターからレポートを集め、そのデータを1件のマスターレポートに一元化するようトレーニングを行いました。これらのソフトウェアロボットによって手入力の量が大幅に減り、RRCは、人道危機の被害を受けている人々の支援に専念できるようになりました。

自動化が、より迅速な直接支援を実現

UiPathの導入後、RRCのスタッフは、信頼できるデータを迅速に入手できるようになり、RRC内外のレポーティングニーズに応え、意思決定プロセスを強化し、資金調達能力を高めることが可能になりました。RRCは、UiPathの導入効果を以下のように報告しています。

データの精度と信頼性が向上: 自動化によって人的ミスがなくなったとともに、RRCの全地域センターのスタッフに合理化したレポーティングの標準テンプレートを提供。

レポーティングに要する時間が大幅に短縮: 緊急事態局に提出する対外レポート用のデータをプロジェクトマネージャーがまとめるのに要していた時間が、レポート1件あたり従来の8~12時間から30分へ大幅に短縮。

意思決定を支援する統合データへの高速アクセス: 統合データを利用できるようになったことがRRC幹部の意思決定プロセスを支援し、現在ルーマニアに派遣されている国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)および赤十字国際委員会(ICRC)とのコラボレーションを促進。

透明性と信頼性が向上: 最新の信頼できる統合データを潜在的な寄付者とリアルタイムに共有できるようになったことで資金調達活動が促進され、ウクライナ難民の利益に貢献。

ボランティアの時間に対する測定・可視性が向上: 自動化したレポーティングプロセスが、ボランティアが活動に費やした時間を定量化するフレームワークとして機能。

Loan-Silviu Lefter氏は、さらに次のように述べています。

「UiPath社とのパートナーシップのおかげで、全国の地域センターを通じてレポーティングを標準化し、主要な関係者に、より最新の情報を提供できるようになりました。現場のスタッフは、紙とペンで一件ずつ寄付の内容を記録するのではなく、難民の支援という本来の重要な活動に、より多くの時間を使えるようになりました」

UiPath社共同創立者兼Co-CEO(共同最高経営責任者)のダニエル・ディネス(Daniel Dines) は次のように述べています。

「ウクライナでの非道な戦争は、何百万もの人々の生命に影響を与え、全人類をかつてない人道的な危機に陥れました。私たちは、危機に直面している組織を支援し、活動している方々の負担を軽減しながら、それぞれのミッション遂行に力を与える自動化の力を強く信じています」

以上

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