2023年1月19日

より重要な“見えていない”課題の解決こそ、自動化が力になる

2023年1月19日

より重要な“見えていない”課題の解決こそ、自動化が力になる

UiPath最大のフラッグシップイベント「UiPath FORWARD 5 Japan」が3年ぶりに日本で開催されました。11月10日(木)~11日(金)2日間に渡り、日本を代表する企業の経営者やデジタル変革者をはじめとする多彩な方々が登壇。豊富なセッションの中から、株式会社リコーの代表取締役 社長執行役員CEOである山下良則氏によるゲスト講演の内容をご紹介します。

創業100年の節目となる2036年に向けて、「“はたらく”に歓びを」というビジョンを掲げて“働きがい改革”の真っ只中にいるリコー。UiPathを活用しながら、どのようにDXを推進し、どのような成果を遂げられたのか。山下氏が語ってくださいました。

 

重要なのは、RPAに“魂”を入れ込むこと

山下氏が社内のDX化に携わるようになったのは、社長に就任した2017年。着手したのは、業務の中の「面倒」「マンネリ」「ミスできない」という3つのMの撲滅でした。

「私が生産部門でキャリアを積んでいた25年程前にも、社内業務のロボット化の流れがありました。まず“きつい、汚い、危険”という3K業務の撲滅から取り組んだのですが、ここには社員が心を込めて生産活動に携わらないと、その商品はお客様に喜ばれないという信念があったからです。

社長に就任し、あらためてオフィスを眺めた時、面倒・マンネリ・ミスできないという3つのMを撲滅すれば、社員が生き生きと仕事ができる職場を実現できると考え、UiPathに寄り添ってもらいながら自動化を始めんたんです」

プロジェクト開始後、2019年には1074名の社員がRPAを活用できるようになり、さらに3年後の2022年には5900名の社員が業務を自らRPAに置き換え、さらに一部のAIまで使いこなせるよう成長。ここでもっとも重要なのが「RPAに魂を入れること」と山下氏は断言します。

「単純に業務の置き換えだけでは、IT化に過ぎません。“魂を入れる”とは、実際にサービスや商品に満足してくださっているお客様の姿を想定して、その姿を仕事の目標に業務プロセスを遡り、よりシンプルなプロセスに見直していくことです。この流れに沿えばRPAに魂が入ります。リコーは今回の自動化を経て、2016件の魂の入ったRPAと社員が共存する企業になったと自信をもって言えますね」

人力で不可能な分析を、プロセスマイニングが実現

重要なのは「見えている課題と見えていなかった課題への着目」だと山下氏は語ります。

見えている課題とは、例えば新製品の品質を測定する業務。業務担当者は全体プロセスが見えているので、どこに課題があるかも明確です。自身で自動化も可能です。3Kや3Mという業務も同様に見えている課題に入ります。

一方で、見えない課題とは「組織をまたがる業務や、システム化は済んでいるけれど柔軟性があり、さまざまな業務パターンが想定できるもの」だと山下氏は説明します。この場合は、まず業務全体の中の何が課題なのかを見極める必要があります。ここで活躍したのがUiPathのプロセスマイニングでした。

「例えば特許の出願業務プロセスは、社内だけでなく特許事務所などにも関係者が社内外にまたがり大勢いるため、何が課題かが見えにくいという特徴がありました。そこでプロセスマイニングを活用して全体像を見通すと、届出時から特許出願時に至るまで1160の業務パターンがあるとわかりました。また最短と最長の業務を比較すると、リードタイムに最大で33日間の差があることも判明しました。もちろんこれは、ERPやシステム化のログを拾った情報で可視化したのですが、人力だけではできる作業ではありません。プロセスマイニングを活用したから実現できたといえます」

現在、新たにERPのシステムをクラウド化する仕事も進んでいますが、同様にプロセスマイニングを活用して、まず業務プロセスをシンプル化した上で、システム変更に取りかかるというステップを踏んでいます。

自動化のその先にこそ、はたらく歓びがある

プロセスマイニングによって4つのインサイトが得られたと山下氏は続けます。
「1つは、人力で洗い出すのは困難なパターンの可視化。人力ではとても不可能な困難なプロセスは社内にはかなり存在すると考えられます。しかし、この部分を可視化しないと自動化の担当者は大変。自分が見えるパートは限られているからです。

さらに人によってプロセスやリードタイムのばらつきを可視化できたこと。次にプロセスを見ることでボトルネックが判明できること。そして、アジャイル的に現場担当者と開発担当者でインタラクティブに分析できることです」

今や見える課題は、自律的に解決できるようになり、見えていない課題でさえもプロセスマイニングを活用することで効果的に自動化が進んでいます。

「この自動化プロセスの先にあるのは何か。それこそが働きがい改革です。誰かに褒められる満足感、ひとの役に立つ達成感、まわりに必要とされる充足感という3つを、個人が体験できるようになり、さらにこの活動を積み重ねていけば、個々のはたらく幸せを必ず達成できると確信しています。そして、社内でしっかり実践し、いずれお客様にも提供できるようになれば、お客様のはたらく歓び、幸せにも近づいていくと実感しています」

今回の講演で取り上げられたプロセスマイニングとは、プロセスの分析と追跡を行う手法であり、プロセスの課題とボトルネックを見つけ出して負荷を把握したり、自動化すべき業務を発見したりすることができます。詳しい内容にご興味のある方は、ぜひ下記をご覧下さい。
https://www.uipath.com/ja/rpa/what-is-process-mining

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